解説のおまけとして、多色化と決め打ちについてお話しします。
【多色化】
まず大前提として、「タッチは事故の元」であり、単純にデッキパワーを底上げする手法ではありません。色を増やせばその分強いカードを多く入れることができますが、3色目のカードを入れれば入れるほど事故も増えます。
デッキが強ければタッチをする必要はありません。たとえタッチするか迷っているカードがレアでも、自分のデッキから抜きたいと思えるコモンが無いなら無理して採用する必要はありません。(決まればほぼ勝ちが確定し、なおかつ唱られるのが現実的なカードは慎重に検討しましょう)。
逆にデッキパワーが低いと感じた場合は、事故の増加よりもデッキの強化が必要なのでタッチは積極的に行うことが推奨されます。

とはいえ、タッチとはドラフトの中でもかなり難しい部類に属します。
説明した通り、タッチとは自分のデッキパワーの底上げが目的です。つまりタッチを行うべきかどうかを判断するには、現状自分のデッキがどの程度の強さなのか、またタッチを検討しているカードは採用する程の価値があるのか、を相対的に比較する必要があります。
これにはそのドラフト環境の理解、経験が重要になってきます。
自信を持って判断できないうちは、タッチはしない方がいいでしょう。

話は変わって、タッチをしたらそのカードの色を出せるようにマナベースも調整しなくてはいけません。
一般的に、
5マナ以上のフィニッシャー→3枚以上 
除去→4枚以上
くらいが調度いいとされています。
マナ能力を持つアーティファクトやクリーチャーも土地として数えます。
例外として、変異クリーチャーはその色のマナを用意できなくても最悪3マナ2/2として活用できるので、2枚でも問題ありません。
フィニッシャーよりも除去の方が枠を取るのは、フィニッシャーがわりとこちらの好きなタイミングで出せるのに対して、除去は相手の行動に合わせて使えなくてはいけません。そうするとより確実にその色が出せる必要があるのです。
また、4マナ以下のクリーチャー等をタッチする場合、それらは大抵そのマナに合ったターンに出すことが求められます(2マナクリーチャーなら2ターン目、3マナクリーチャーなら3ターン目...)。その為、早い段階でその色のマナが求められるので、もっと枠を取る必要があります。
つまりタッチを行った場合の事故増加率は
重いフィニッシャー>除去>軽いクリーチャー等
となるわけです。


【決め打ち】
決め打ちの定義はかなり曖昧ですが、大きく分けて2種類あります。
1.ドラフトの前から特定の色をピックすると自分の中で確定させておく決め打ち
2.1-1,1-2あたりでピックしたカードと同じ色をひたすらピックし続ける決め打ち

1.の決め打ちは、「環境で明確に強い色(弱い色)がある」場合に行われることがあります。
環境に強い色がある場合、その色を決め打つことで安定した勝利を狙います。
弱い色の場合は、その色が不人気なのが予めわかっているので、あえてそれを決め打つことでその色のカードを安定して確保することができるというものです。

2.の決め打ちは1.とは違う決め打ちです。
「初手のボムに引きずられた弱いデッキ」や
「上手くいけば最強のデッキ」が作れる可能性があるのがこの決め打ちです。
つまり前者が失敗例、後者が成功例というわけですね。


是非今回の解説をドラフトに活かしてみてください。

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