【MTG】MTGのすゝめ〜紹介編〜
2015年3月8日 MTGマジック・ザ・ギャザリング(MTG)はカードゲームの祖先といえる存在です。遊戯王も、デュエルモンスターズもこのゲームを参考にしてつくられました。
MTGの誕生は1993年。今年で発売22年目を迎え、これほどの歴史を持つカードゲームは他にありません。
プレイヤー数も世界一多く、ギネスブックにも「世界で一番プレイされているカードゲーム」として登録されています。
そして現在プレイヤー数は更に増加を続け、それに伴い大会の規模や数、賞金も増えてきています。
今回はそんなカードゲーム、MTGを皆さんに紹介したいと思います。
■MTGの世界観
MTGには他のカードゲームにはない、本格的なバックストーリーが存在します。公式サイトで背景世界の物語が更新される他、定期的に書籍も発売されており、映画化まで予定されています。
MTGの世界は多次元宇宙です。様々な宇宙空間が平行世界のように存在しています、が、ほとんどの住人はそのことを知りません。
次元が複数あることを知り、それらを飛び回ることができる存在、それがプレインズウォーカーと呼ばれる魔法使いです。
プレイヤーはこのプレインズウォーカーであり、プレイヤーが生み出したマナや呪文は各次元から魔法によって呼び出されるという設定です。
このような肉厚な世界設定はとても人気があり、背景世界専門のファンが多数存在するほどです。
背景世界の内容とカードの効果やイラストがうまくリンクしているため、特に意識せずともプレイするうちに自然と世界観が見えてくるのは他カードゲームには無い楽しさです。
■MTGのイラスト
MTGのイラストは年々コンピューターでの作画が進んでいますが、どれも一貫して渋いです。遊戯王のようなアニメ絵や、最近増えてきたいわゆる萌え絵のカードは存在せず、どちらかというと大人向けといえるかと思います。
また、光り方も光っていないかカード全体がホイル加工されているかの2種類しかなく、バラエティに富んだレアリティやギラギラした過激な加工などもありません。これも大人向けだといえます。
そして特徴的なのは壮麗さです。
奥行きのあるイラストは他作品には無い美麗さを備えています。
■MTGのイベント
MTGは公式、非公式どちらもたくさんの大会が開かれています。
有名なのは毎週金曜日に行われるフライデーナイトマジックという気軽に参加できるややカジュアルな大会。
競技思考のプレイヤーには毎週世界のどこかでグランプリ(GP)と呼ばれる1000人以上規模の大会が用意され、GPや各地で行われる予選を勝ち抜いたプレイヤーのみが参加できるプロツアー(PT)が年4回存在し、どちらも上位に入賞できれば高額の賞金を手に入れることができます。
また公式のイベントで勝利を重ねることで溜まっていくプロプレイヤーポイントというものを集めると「プロプレイヤー」として認定され、その期間中はランクに応じて様々な特典が得られます。最上位のプラチナプロに至っては仕事をする必要が無いほどです。
他にも年1度の世界選手権や、マジックワールドカップ等公式の大会だけでもイベントが盛りだくさんです。
また大型のイベントは全てニコニコ生放送で解説付きの実況が併催されており、参加できなかったプレイヤーへのサポートも万全です。
■MTGの禁止制限
MTGにはフォーマットといういわゆる禁止制限リストが何種類か存在します。スタンダード、モダン、レガシー、ヴィンテージ、そして各種リミテッドです。
それぞれ簡単に説明していくと、スタンダードは1番新しいパックから直近約2年間で発売されたカードしか使用できず、新しいパックが出ると古いものから順番に使えなくなっていきます。
モダンはカードの枠のデザインが現在のものに変更された時のものから全てのカードが使えます。
レガシーとヴィンテージは過去に発売された全てのカードが使用可能です。
モダン、レガシー、ヴィンテージは定期的に禁止、制限カードを設けることで環境のバランスをとっています。
リミテッドというのはパックを6つ開封してそれだけでデッキを組むシールド戦や、開けたパックから1人1枚ずつ順番にカードをとって回していくドラフト等、あらかじめデッキを構築せず本番で開けたパックのカードだけを使ってデッキを組むルールのことです。
■MTGの環境調整
MTGでは他のカードゲームに比べてメタが偏ったり、壊れた性能を持ったカードが登場するといったことが滅多にありません。
それはひとえに調整量の差です。
MTGのパックは発売が決定した時から2年間の歳月をかけてテストプレイと修正がひたすら繰り返されます。
2年間というと遊戯王で例えれば魔導征竜の環境の時に生まれたカードたちを今までずっとチェックし続けてきたことになります。
これによりスタンダードの環境は様々なデッキにチャンスがあるように保たれるのです。
またこの調整期間にはモダン、レガシー、ヴィンテージへの影響と、リミテッドが健全に遊べるかも考慮されます。
なのでスタンダード以外の環境でも新規のカードが強すぎるといった状況は起こりづらく、リミテッドでも特定のカードが当たったから勝てたといったケースが存在しないように努力されています。
■MTGの売れ行き
現在カードゲーム市場は衰退へ向かっていると言われています。
これはカードパワーのインフレによる影響が大きいです。前に発売したカードよりも強いカードを作らなければ売り上げはなかなか上がりませんからこの問題は回避不可能に思われます。
しかしMTGは現在売り上げを伸ばしており、この先も安定した経営が可能だと見込まれています。これには理由がいくつかあります。
1番人気のフォーマットであるスタンダードでは古いものから順番にカードが使用できるカードが入れ替わっていきます。
他のカードゲームでは強さ100のカードを作った場合近いうちにそれを越える110、120のカードをデザインする必要がでてきます。そしてしばらくしたらまたそれらを越える130、140を作って...とカードパワーはどんどんインフレしていき、行き着く先はマストカウンターを叩きつけ合うクソゲーです。
MTGのスタンダードはこの問題を使えるカードを定期的に入れ替えることで解決しています。
強さ120のカードがあったとしても、それが時が経ってスタンダードで使えなくなればその後また110のカードを発売してもパックは売れます。
もちろんMTGもインフレはしていて、昔に比べて最近のカードの方が平均的に強いのは確かです。
しかしこのスタンダードのシステムによって極力インフレを抑えることに成功しているのです。
リミテッドの存在もパックの売り上げに貢献しています。
リミテッドで遊ぶには当然パックが必要なので遊ばれれば遊ばれるほどパックは売れます。
そして、このリミテッドは単なる遊びではなく、スタンダード等のデッキを持ち込む形式と同じように、大会が多く開かれ、プロツアーでも必ず最新のパックを使ったドラフトが種目に設定されています。
これによりカードを当てる為だけでなく大会の調整の為にもパックが売れているのです。
■MTGの資産性
カードゲームは市場の衰退に合わせて資産価値も失われてきています。
止まらないインフレや度重なる再録、頻繁に起こる制限改訂等でカードの価値は安定せず、使わないなら売っておいた方がいいといった状況がよく見られます。
しかしMTGのカードはそんなことはなく、資産価値は上がり続けています。
スタンダードの為に買って使えなくなったカードもモダンやレガシーでも使われていれば値段は変わりませんし、再録もなかなかされないので手元にカードを残していても価値が失われにくいです。
また、MTGには再録禁止カードというカード群があり、それらと同じ効果のカードは製造しないと公式が発表しているので、それらのカードは今も値段が上がり続けています。
パックを箱買いして家に置いておくだけでもそれがやがて絶版になって時が経てば経つほど値段は上がります。
このように1度カードに使ったお金を失いにくいのもMTGの特徴です。
スタンダードのカードはいつか使えなくなるからお金がもったいないと思う人もいるかもしれませんが、2年間構築に使えるカードですよ?パックが発売されるごとに事実上環境が変わっているような状況に比べたら遥かにリーズナブルです。
■MTGの将来
冒頭にも書いた通り、現在MTG人気は上昇していて、映画化の決定や大会参加者増加等目に見える形でそれが体現されています。
このことから大会の賞金もどんどん上がっていくことが予想されます。
そして特に素晴らしい動きとして、「良い成績を残したプレイヤーにカードショップがスポンサーとして資金、カードを提供する」という流れが日本でも生まれ始めています。
世界を見ても強豪プレイヤーは皆スポンサードされており、今後ますますこの流れは定着、発展していくものと思われます。
やがて職業をMTGにするプロプレイヤーが増加、またニコニコ生放送等で行われている中継を民放で放送するなどの夢が現実的なものになってきているのです。
またプレイヤーの変更年齢も高く、ほとんどが社会人であり、将来を通して遊べるゲームであることも間違いありません。
MTGの誕生は1993年。今年で発売22年目を迎え、これほどの歴史を持つカードゲームは他にありません。
プレイヤー数も世界一多く、ギネスブックにも「世界で一番プレイされているカードゲーム」として登録されています。
そして現在プレイヤー数は更に増加を続け、それに伴い大会の規模や数、賞金も増えてきています。
今回はそんなカードゲーム、MTGを皆さんに紹介したいと思います。
■MTGの世界観
MTGには他のカードゲームにはない、本格的なバックストーリーが存在します。公式サイトで背景世界の物語が更新される他、定期的に書籍も発売されており、映画化まで予定されています。
MTGの世界は多次元宇宙です。様々な宇宙空間が平行世界のように存在しています、が、ほとんどの住人はそのことを知りません。
次元が複数あることを知り、それらを飛び回ることができる存在、それがプレインズウォーカーと呼ばれる魔法使いです。
プレイヤーはこのプレインズウォーカーであり、プレイヤーが生み出したマナや呪文は各次元から魔法によって呼び出されるという設定です。
このような肉厚な世界設定はとても人気があり、背景世界専門のファンが多数存在するほどです。
背景世界の内容とカードの効果やイラストがうまくリンクしているため、特に意識せずともプレイするうちに自然と世界観が見えてくるのは他カードゲームには無い楽しさです。
■MTGのイラスト
MTGのイラストは年々コンピューターでの作画が進んでいますが、どれも一貫して渋いです。遊戯王のようなアニメ絵や、最近増えてきたいわゆる萌え絵のカードは存在せず、どちらかというと大人向けといえるかと思います。
また、光り方も光っていないかカード全体がホイル加工されているかの2種類しかなく、バラエティに富んだレアリティやギラギラした過激な加工などもありません。これも大人向けだといえます。
そして特徴的なのは壮麗さです。
奥行きのあるイラストは他作品には無い美麗さを備えています。
■MTGのイベント
MTGは公式、非公式どちらもたくさんの大会が開かれています。
有名なのは毎週金曜日に行われるフライデーナイトマジックという気軽に参加できるややカジュアルな大会。
競技思考のプレイヤーには毎週世界のどこかでグランプリ(GP)と呼ばれる1000人以上規模の大会が用意され、GPや各地で行われる予選を勝ち抜いたプレイヤーのみが参加できるプロツアー(PT)が年4回存在し、どちらも上位に入賞できれば高額の賞金を手に入れることができます。
また公式のイベントで勝利を重ねることで溜まっていくプロプレイヤーポイントというものを集めると「プロプレイヤー」として認定され、その期間中はランクに応じて様々な特典が得られます。最上位のプラチナプロに至っては仕事をする必要が無いほどです。
他にも年1度の世界選手権や、マジックワールドカップ等公式の大会だけでもイベントが盛りだくさんです。
また大型のイベントは全てニコニコ生放送で解説付きの実況が併催されており、参加できなかったプレイヤーへのサポートも万全です。
■MTGの禁止制限
MTGにはフォーマットといういわゆる禁止制限リストが何種類か存在します。スタンダード、モダン、レガシー、ヴィンテージ、そして各種リミテッドです。
それぞれ簡単に説明していくと、スタンダードは1番新しいパックから直近約2年間で発売されたカードしか使用できず、新しいパックが出ると古いものから順番に使えなくなっていきます。
モダンはカードの枠のデザインが現在のものに変更された時のものから全てのカードが使えます。
レガシーとヴィンテージは過去に発売された全てのカードが使用可能です。
モダン、レガシー、ヴィンテージは定期的に禁止、制限カードを設けることで環境のバランスをとっています。
リミテッドというのはパックを6つ開封してそれだけでデッキを組むシールド戦や、開けたパックから1人1枚ずつ順番にカードをとって回していくドラフト等、あらかじめデッキを構築せず本番で開けたパックのカードだけを使ってデッキを組むルールのことです。
■MTGの環境調整
MTGでは他のカードゲームに比べてメタが偏ったり、壊れた性能を持ったカードが登場するといったことが滅多にありません。
それはひとえに調整量の差です。
MTGのパックは発売が決定した時から2年間の歳月をかけてテストプレイと修正がひたすら繰り返されます。
2年間というと遊戯王で例えれば魔導征竜の環境の時に生まれたカードたちを今までずっとチェックし続けてきたことになります。
これによりスタンダードの環境は様々なデッキにチャンスがあるように保たれるのです。
またこの調整期間にはモダン、レガシー、ヴィンテージへの影響と、リミテッドが健全に遊べるかも考慮されます。
なのでスタンダード以外の環境でも新規のカードが強すぎるといった状況は起こりづらく、リミテッドでも特定のカードが当たったから勝てたといったケースが存在しないように努力されています。
■MTGの売れ行き
現在カードゲーム市場は衰退へ向かっていると言われています。
これはカードパワーのインフレによる影響が大きいです。前に発売したカードよりも強いカードを作らなければ売り上げはなかなか上がりませんからこの問題は回避不可能に思われます。
しかしMTGは現在売り上げを伸ばしており、この先も安定した経営が可能だと見込まれています。これには理由がいくつかあります。
1番人気のフォーマットであるスタンダードでは古いものから順番にカードが使用できるカードが入れ替わっていきます。
他のカードゲームでは強さ100のカードを作った場合近いうちにそれを越える110、120のカードをデザインする必要がでてきます。そしてしばらくしたらまたそれらを越える130、140を作って...とカードパワーはどんどんインフレしていき、行き着く先はマストカウンターを叩きつけ合うクソゲーです。
MTGのスタンダードはこの問題を使えるカードを定期的に入れ替えることで解決しています。
強さ120のカードがあったとしても、それが時が経ってスタンダードで使えなくなればその後また110のカードを発売してもパックは売れます。
もちろんMTGもインフレはしていて、昔に比べて最近のカードの方が平均的に強いのは確かです。
しかしこのスタンダードのシステムによって極力インフレを抑えることに成功しているのです。
リミテッドの存在もパックの売り上げに貢献しています。
リミテッドで遊ぶには当然パックが必要なので遊ばれれば遊ばれるほどパックは売れます。
そして、このリミテッドは単なる遊びではなく、スタンダード等のデッキを持ち込む形式と同じように、大会が多く開かれ、プロツアーでも必ず最新のパックを使ったドラフトが種目に設定されています。
これによりカードを当てる為だけでなく大会の調整の為にもパックが売れているのです。
■MTGの資産性
カードゲームは市場の衰退に合わせて資産価値も失われてきています。
止まらないインフレや度重なる再録、頻繁に起こる制限改訂等でカードの価値は安定せず、使わないなら売っておいた方がいいといった状況がよく見られます。
しかしMTGのカードはそんなことはなく、資産価値は上がり続けています。
スタンダードの為に買って使えなくなったカードもモダンやレガシーでも使われていれば値段は変わりませんし、再録もなかなかされないので手元にカードを残していても価値が失われにくいです。
また、MTGには再録禁止カードというカード群があり、それらと同じ効果のカードは製造しないと公式が発表しているので、それらのカードは今も値段が上がり続けています。
パックを箱買いして家に置いておくだけでもそれがやがて絶版になって時が経てば経つほど値段は上がります。
このように1度カードに使ったお金を失いにくいのもMTGの特徴です。
スタンダードのカードはいつか使えなくなるからお金がもったいないと思う人もいるかもしれませんが、2年間構築に使えるカードですよ?パックが発売されるごとに事実上環境が変わっているような状況に比べたら遥かにリーズナブルです。
■MTGの将来
冒頭にも書いた通り、現在MTG人気は上昇していて、映画化の決定や大会参加者増加等目に見える形でそれが体現されています。
このことから大会の賞金もどんどん上がっていくことが予想されます。
そして特に素晴らしい動きとして、「良い成績を残したプレイヤーにカードショップがスポンサーとして資金、カードを提供する」という流れが日本でも生まれ始めています。
世界を見ても強豪プレイヤーは皆スポンサードされており、今後ますますこの流れは定着、発展していくものと思われます。
やがて職業をMTGにするプロプレイヤーが増加、またニコニコ生放送等で行われている中継を民放で放送するなどの夢が現実的なものになってきているのです。
またプレイヤーの変更年齢も高く、ほとんどが社会人であり、将来を通して遊べるゲームであることも間違いありません。
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